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【政策実績評価】麻生政権を「改革後退」と批判する朝日新聞の高い「小泉度」

「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)主催の政権実績検証大会が8月2日行なわれ、経済同友会、連合、青年会議所、PHP総研、言論NPO,日本総研、構想日本、チームポリシーウォッチ、全国知事会が自公政権の四年間の実績を評価しました。

参照:新しい日本をつくる国民会議 21世紀臨調オフィシャルホームページ

「政権運営実績」と「政策実績」をそれぞれ、100点満点で評価しました。与党に関して言えば、マニフェストではなく、むしろ「実績」で評価すべきだと、わたしは考えています。政権を実際に運営した実績がひどい政党が、いまいくらいいマニフェストを掲げても信用できないからです。

さて、その結果は、報道されているとおり、厳しいものとなりました。連合の20点を最低に、PHP総研の58点まで。大学の単位取得に必要な60点に達しない「落第点」となりました。

■無責任な総理交代を指弾した各団体

もちろん、連合と経済同友会、あるいは、PHP総研などで、指向性は違います。

 大手企業経営者から構成される経済同友会は、郵政民営化や教育改革など新自由主義的な小泉・安倍政治を肯定する立場から評価するのはいたし方のないことでしょう。

連合は労働者の立場から小泉政治に厳しい評価を下す立場から、評価します。

 全国知事会は、地方自治にとってどうか、という観点から評価します。ですから、平均点などというものには余り意味がありません。

しかし、それをさておいても、共通するこの4年間の問題として参加団体の「大半が3回の首相交代で政策の継続性が失われた点などを問題視」(読売新聞)しているのです。

■「小泉マニフェスト」議員基盤では路線転換不十分

当たり前です。第一、小泉さんは2005年衆院選(いわゆる「郵政選挙」)で、圧勝しながら、2006年9月退陣。ところが、小泉後継の安倍、福田両総理が1年で政権を投げ出し、麻生現総理も、発言がぶれている、と非難ごうごうです。

なぜこんなことになってしまったのか?

この4年間の政権基盤である自民党議員は、小泉さんが2005年9月11日の郵政選挙で掲げたネオリベラルないし、ネオコンマニフェストで選ばれた議員です。

ところが、格差・貧困の拡大で、その路線が通用しなくなってしまったのです。当然、政策転換が必要です。2009年1月28日の施政方針演説で「官から民へ」という小泉路線を放棄する事を宣言したのは当然です。

 議員=政権基盤と麻生さんがすべきことの間に、齟齬が生じたのです。

 麻生さんも、郵政民営化を見直したいのに、小泉的な議員が党内で強いために、思い切った見直しができませんでした。景気対策も金持ち・大手企業優遇の域を脱していません。小泉路線の転換は不十分なのです。その上、予算規模もショボいものがあります。その結果、何度も補正予算をあたふたと組むといういわば、悪しき「戦力の逐次投入」になりました。

麻生政権の景気対策 断ち切れない「小泉政治」

■チャンス逸した自民党への糾弾は当然

 わたしが思うには、小泉政治の矛盾が噴出した段階、たとえば2007年参院選で自民党が惨敗したあたりが、自民党にとり、路線転換のチャンスだった、と思います。その上で、自民党がネオコン路線からの脱却をしたい旨、盛り込んだマニフェストを掲げ、解散総選挙を福田総理ないし麻生総理が早めに実施すればよかったのです。

それをできなかった安倍さんや、福田さん。そして、最後になってようやく決断がついた麻生さん。彼らが各団体から厳しい評価を受けるのは、「身から出たさび」であり、当然です。

■中国、読売は「中立的」な「麻生批判」

 問題は、各新聞の「麻生批判」の仕方です。今回の出来事の8月3日付の一面の見出しが興味深い、とわたしは感じています。

 朝日新聞、読売新聞、そして地元広島を本社としている中国新聞を比較してみましょう。

 まず、我らが地元の 中国新聞は「政策実績「平均46点」 政権に厳しい評価」の見出しです。

 読売新聞は、「政権に厳しい評価」「首相交代3度、問題視」という見出しです。そして、2面で「構造改革 転換を批判」「財政出動 説明不足」などと補足記事を出しています。

 記事を読ませていただければ、「小泉内閣の構造改革路線が、その後の内閣でなし崩し的に転換されたとする点への批判が集中した」とあり、「説明責任が果たされていない」ことを批判する各団体の見解を紹介しています。
麻生さんの出身団体の青年会議所の「国民に信を問わずに変更されるマニフェストの検証は不可能」などとしています。

なお、青年会議所は、小泉路線には批判的です。

あっぱれ青年会議所の経済復興プラン

そうした団体からも批判の声が上がるのはわかります。

■突出する朝日新聞の「親小泉」姿勢

 ところが、朝日新聞は「自公4年「改革後退」 公約変遷に批判」という見出しを一面に掲げています。

 そして、「総選挙を前に(中略)・・・4年間で首相が3回交代し、自民党が前回マニフェストで掲げた政策を説明なく修正していることに批判が集中。「小泉改革」の後退だとして厳しい意見が相次いだ。」と続けています。

 この書き方だと、多くの団体が、「麻生さんたちは小泉改革を後退させたから駄目なんだ」と言っているようにも読めます。

 でも、冷静に見れば、連合などは、小泉改革の中身そのものを批判する前提です。連合が言うとおり、「社会保障の昨日を弱体化させた」のは明らかです。麻生さんも最近になってようやく、事実上、社会保障の2200億円削減を凍結したのですから。「脱小泉」が遅れた事を批判しています。

 知事会も、地方交付税の削減傾向に歯止めがかかった事を評価しています。すなわち、地方交付税削減=小泉改革です。それに歯止めを掛けている麻生さんを評価しています。

 連合と知事会の見解にはおおむねわたしも賛成です。

 そして、朝日新聞の 「「小泉改革の後退だ」として厳しい意見が相次いだ」という書き方には納得できません。

 わたしはプロ野球・読売ジャイアンツは大嫌いです。しかし、その親会社の読売新聞は、朝日新聞よりましに見えてしまいます。朝日新聞の「親小泉」的姿勢はちょっと異常です。

■あべこべな「小泉的立場からの麻生批判」

 麻生さんを「小泉サイド」から批判的に見ている朝日新聞。その本音が、記事の書き方、見出しのつけ方にも表れたと見るべきでしょう。そのようなモノの見方で今の国民生活の窮状が打開できるとは思えません。

 自民党がもはや命運尽きかかっているのは確かです。しかし、「反自公なら何でも良い」とは思いません。

 麻生さんの求心力低下に便乗した「小泉寄り」からの麻生批判に対しては警戒しなければならないと思います。

このような朝日新聞に乗せられず、あくまで、庶民は「庶民からの麻生批判」をしていくべきです。「麻生さんは思い切った脱小泉が出来ないから問題だ」と言い切りましょう。

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